リスク、不確実性、利潤
この世は予測できないことばかりだ。例えば、タイトルに惹かれて斜め読みするも難解でさっぱりわからんということもよくある。
変わったタイトルだなぁと思いつつ、見てみるとこの本の原著は「Risk, Uncertainty and Profit」という1921年にフランク・H・ナイトが出版したもののようだ。年代物。
2016年のダボス会議で使われた元々は軍事用語のVUCA(ブーカ)を知っているだろうか。頭良さそうに言ったけど私もビジネス書で最近見かけただけだ。
V:Volatility(変動) テクノロジーの進化、ニーズ、社会の変化など
U:Uncertainty(不確実性) 気候変動、新型コロナウイルス、災害など
C:Complexity(複雑) グローバル化などによるビジネスの複雑化
A:Ambiguity(曖昧) 上記が複雑に組み合わさることで曖昧な世界となることを示す
これらの頭文字をとったようだ。もともとアメリカで使われた軍事用語で1990年代から使われている古い言葉だ。本書ではここでも使われている不確実性について、その概念を確立しているらしい。
不確実性と聞いて思い上がる類語にリスクというものがあるが、本書では別物として扱われている。リスクというのは、測定可能なものを指し、不確実性は測定不可能で非数量的なものとしている。
測定不可能な不確実性を減らすために有効な手段のひとつに事例の集合化が取り沙汰されている。事例を集約し一元化することにより、不確実性を測定可能なリスクに転換することができるという。
顧客対応の失敗事例などをちゃんと集めて不確実性を低減するんやで。ということか…?
一つわかったのは私が本書を手に取るのは早かったということだ。
リスク、不確実性、利潤 (単行本) | フランク・H・ナイト, 桂木 隆夫, 佐藤 方宣, 太子堂 正称 |本 | 通販 | Amazon